ギャラリー解説
書画
芳草松本勝敦 、行書七律(近代、AD1859〜1925) |
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紙本肉筆・・縦132cm、横29cm 「越府松本勝敦」の下に、陰刻回印「源勝敦印」と 陽刻「徳肅氏」の落款が押されている。松本芳草 は越前の人で、諱は勝敦、名は源太郎、字は徳肅 、号を芳草と称し、福井藩の付家老武生本多家の 家老松本晩翠の長男で、初め藩学立教館や本藩 藩校明道館で学び、上京して米国人宣教師が管 理する築地大学校や大学予備門文科大学(哲 学科)等で学び、第一高等中学校教師となった後 に欧州遊学し、帰国後は第一高等学校(英語や倫 理学を教え、教え子に夏目漱石がいる)・第五高 等学校教授を歴任し、次いで山口高等学校校長・ 学習院女子部長教授・宮中顧問官等を務めた、 倫理学者にして漢詩人である。尚、氏は第五高時 代に小説家夏目漱石と、山口時代に漢学者小柳 司気太と同僚であり、昭和13年に作られた遺稿 集『芳草庵詩稿』には、小柳が巻頭序文を寄せて いる。 |