ギャラリー解説

書画

長洲城晉 、行書七絶(江戸時代、AD1803〜1866)

紙本肉筆・・縦127cm、横54cm

「脚麻藉草坐籬根、木首薬枝蝴蝶飜、桂酒大甘醒

想葛、猶晴如棗已黄昏」の句の後に、「用葛根湯

中薬名咏牡丹花下狸奴可以與坐社席上戯筆、長

洲城晉」と記されており、その下に陰刻の「城晉之

印」と陽刻「康卿」の落款が押されている。城長洲

は紀州の人で、名は晉、字は康卿・陰平、号を長

洲・政堂などと称し、伊予に住して医を業とし、佐

藤一斎や大窪詩仏らに学んだ漢詩人で、徳永梅

翁が著した教訓書である『習性邇言』なる本に、文

久二年(1862)の序文を寄せており、更に紀州の

隠士長洲城晉なる人物が、安政七年(1860)に

広島の宮原村の里正青盛家を訪ねた記録が残っ

ており、同時に「烏小島」等の漢詩も残している。


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