ギャラリー解説

書画

碧堂田邊華、篆刻一種(近代、AD1864〜1931)

縦29cm、横33cm

「碧堂」の下に、陽刻図象印「碧堂」の落款が

押されている。田邊碧堂は備中の人で、名は

華、通称は為三郎、字は秋穀、号を碧堂と称

し、幼 幼くして塾師に句読を学ぶが、多病にし

て学を廃して詩書画に楽しみ、身を実業に起こ

し、大東汽船の社長等を務め、亦た衆議院議

員も務めるが、森春濤の茉莉吟社で漢詩を学

び、漢詩人として名を馳せ、『衣雲集』『凌滄集』

等の漢詩集を公刊して、「絶句碧堂」と喧伝され

るが、書や篆刻にも堪能で、晩年には大東文

化學院の教授を務めている。

「丁卯初春」と有れば、昭和2年碧堂63歳の

時の品である。


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