ギャラリー解説

書画

秋香臼井恵州、隷書留侯論(近代、AD1857〜1926)

紙本肉筆・・縦132.5cm、横42.5cm

「大正五年(1916)六月節録蘇東坡留侯論古越老

民恵州」の下に、陰刻「臼井恵州」と陽刻「秋香」の

落款が押されている。臼井秋香は金沢の人で、名は

恵州、号を秋香と称し、金沢藩士岡田源三の次男で

あるが、明治9年に臼井少次の養嗣子となって臼井

姓を名乗り、軍人となるが同時に書や篆刻を嗜み、

書家で常福寺第14世住職であった北方心泉と交流

を重ねた、文人でもある。陸軍での地位が歩兵大尉

で正七位勳四等であり、金沢市内や石川県内に彼

が揮毫した石碑が残っていれば、軍人とは雖も、む

しろ後年は文墨の世界で遊び、書家として活躍して

いたようである。


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