永山六石 、隷書教育勅語（近代、AD1830〜1901）

紙本肉筆・・縦128cm、横32.5cm

明治二十三年十月三十日に発布された教育勅語

が楷書で書かれている。「六石謹書」の下に、陽刻

の「六石」と陰刻の「永山之章」の落款が押されて

いる。一応隷書ではあるが、隷書と楷書が混用さ

れた筆法で、字としては上手くない。永山六石につ

いては不詳である。尚、教育勅語の原文は、漢字

とカタカナの漢文訓読体であるが、当時の漢学者

重野成齋や川田甕江らは、それを複文する形式

で漢訳（漢文）している。ただその漢訳は、訳者に

因って微妙に異なる。例えば、接続詞の「而」の有

無や、「庶幾」のかけかた等である。