ギャラリー解説
書画
黄虎洞(萬感・・・)、陽刻石印一顆(現代、AD2012、3、19) |
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縦・横・・2.4cm 四十年以上前の過去と現在の出來事とが、互相に呼應 してシンクロし、冬の花火の如き辛く切ない白い華が一瞬 咲いた。此の四十數年間、無かった事と胸底に封印し、 走り續けて來た六十男の心の奥の奥底に、自ら意識さえ しなかった愛しさの募る切なく辛い細波を掻き立たせた。 地獄參りの冷や酒を呷るには歳を取り過ぎた、背負って る看板も重い、渡世には、どんなに渡りたくても決して越 られない河も有る。この華は、再び己が胸底に終い込み、 そのまま三途の川を渡って行くしか術が無い。 此の印は、我が有憐のセンチメンタルジャーニー(愛しき 人達)に捧ぐ可く萬感の思いを込めて刻した一顆である。 |