ギャラリー解説
書画
傳・芳洲雨森誠清、隷書八字(江戸時代、AD1668〜1755) |
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紙本肉筆・・縦133cm、横32.7cm 「八十三翁芳洲居士」の下に、陰刻「壽八十三」と陽刻「芳 洲之章」の落款が押されている。雨森芳洲は近江の人で 、名は俊良・誠清、字は伯陽、号を芳洲・橘窓・尚絅堂な どと称し、初め医を志すも儒学に転じ、江戸に出て木下順 庵の門に学び、対馬藩の儒臣となって朝鮮方佐役を務め 、中国語と朝鮮語に通じて朝鮮通信使の対応に活躍し、 晩年は藩主の側用人も務めて藩政に参与した儒者であ る。尚、本品は「伝」として伝えられて来た品である。但し、 芳洲なる雅号を持つ儒者や漢詩人は、江戸から明治の間 に十人前後いるものの、彼らは全て80歳以前に死去して おり、80歳後半まで長寿であったのは、雨森ただ一人で あり、また「芳洲居士」と称されるのも雨森だけである。 |