ギャラリー解説

書画

泊翁西邨茂樹、行書文(幕末維新、AD1828〜1902)

紙本肉筆・・縦129cm、横64cm

「泊翁道人」の横に、陰刻「西邨茂樹」と陽刻「泊翁

道人」の落款が押されている。西邨泊翁は江戸の

人で、名は重器・茂樹、号を泊翁・樸堂・庸斎などと

称し、佐倉支藩佐野藩執政西村芳郁の子で、漢学

を藩校成徳書院で安井息軒に、蘭学を佐久間象山

に、英学を手塚律蔵に学び、堀田正睦の老中首座

就任に伴い、貿易取調御用掛を務め、維新後は福

沢諭吉・森有礼・西周らと啓蒙学術団体「明六社」を

結成し、漢字廃止論を提唱する一方で漢学者集団

の「洋々社」を依田学海・大槻磐溪らと結成し、宮中

顧問官や文部省編輯局長等を務め、日本道徳再建

の為に「修身学社」(現、日本弘道会)を創設した、

啓蒙思想家の教育者である。


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