ギャラリー解説

書画

呉陽岡田信之、行書文(幕末維新、AD1825〜1885)

紙本肉筆・・縦179cm、横91cm

「呉陽信」の下に、陰刻「橘信之」と陽刻「君行氏」の

落款が押されている。岡田呉陽は越中の人で、名

は有信・信之、字は君行、号を呉陽と称し、儒者小

西有斐の第二子で、十九歳の時に江戸に出て昌平

黌に学び、業成って富山藩に仕え、藩儒岡田栗園

の養嗣子となり、岡田姓を名乗り名を信之に改め、

藩校広徳館の学正を務めて藩主侍講の任に当った

儒者である。信之(有信)の実兄が家塾臨池居で教

えた儒者石峰小西有実で、実弟が有実の跡を継い

だ小石小西有義である。また信之(有信)は、漢学

者として東京帝大講師や学習院大学教授等を務め

た剣西岡田正之の父でもある。尚、本品は養子後

岡田信之時代の、晩年の品である。


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