ギャラリー解説

書画

巳堂大木遠吉 、行草書七字對(近代、AD1871〜1926)

紙本肉筆・・縦148cm、横39.5cm

「伯爵大木遠吉」の下に、陰刻「大木遠」と陽刻「巳堂」

の落款が押されている。「平生作さず蹙眉の事、天下

應に無かるべし切歯の人」とは、佳い言葉である。大木

巳堂は佐賀の人で、名は遠吉、号を巳堂・天籟などと

称し、伯爵の貴族院議員で、原内閣や高橋内閣で司法

大臣、加藤内閣で鉄道大臣などを歴任した政治家であ

るが、大東文化大学設立に関わった中心的人物の一

人でもある。大正期に入り、漢学振興が声高に言われ

出し、その為の協議会が市村サン次郎・牧野謙次郎・

内田周平・松平康國・小川平吉・江木千之・大木遠吉

等々の参加を得て、華族会館に於いて数回開かれ、大

正十二年二月十一日に「大東文化協会」が創立される

が、その協会の初代会頭が大木遠吉である。

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