ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2023、7、17)

縦横・・2.4x2.4cm

『南齊書』王敬則傳の一句を金文で刻した、「走是上計」

(走《にぐ》るは是れ上計とす)である。この句の前に「檀

公の三十六策」と有るが、檀公とは、劉宋に仕えた名將

檀道濟の事である。日本でも「逃げるが勝ち」と言うが、

熟慮を巡らし萬策を考え、其れでも勝ちが見えない時は

、兵を徒に損なわず撤退する事が「上計」である、と言っ

ているのであって、策も思慮も無く逃げるのは、單なる

敵前逃亡にしか過ぎず、決して「上計」と言えるものでは

ない。


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