ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2023、7、28)

縦横・・5.1x2.5cm

『宋書』の謝靈運傳を讀んでいて、詩人・文人の矜持や

プライドは大變なものだ、藝術家も同じだろうな、しかし、

餘り高すぎると良い終わり方はしないなあ、等と思って

いたら、ある言葉が頭を過ぎった。其處で其れを東周篆

文で刻した、「八斗之才有七歩嘆」(八斗の才に七歩の

嘆有り)である。己の才は、一升どころか半合にも満たず

、偶々人様より少し漢文が讀める事で、大學の教壇に

立たせて頂いたが、其れ以外は何も出來ない。荘子は

「才と不才との間に居らん」と言っているが、己は「不才

と不能の間に居る」である。


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