ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2023、9、15)

縦横・・2x2cm

偶々『後漢書』の馬援傳を讀んでいて、或る言葉が目に

止まった。隗囂に派遣された馬援が舊知の公孫述と會

合し、述の態度を囂に報告した言葉で、「子陽(述)は井

底の蛙なるのみ、而るに自ら尊大にす、意を当方に専

にするに如かず」である。其の中から金文で刻した「井

底蛙(井底の蛙)」である。人は自らの立ち位置を謙虚に

に見つめ、常に人に謙る重いを持つ事が肝要である。何

事につけ、自らが一番優れていると思った瞬間から、周

圍の状況が理解されなくなり、周圍の人々も耳に順う言

しか言わなくなり、結局裸の王様に成ってしまう。故に己

の能力などたかが知れた物と、謙虚な態度で社會と向き

合う必要が有ろう。自からの自戒も込めて刻してみた。


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