ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2023、9、28)

縦横・・5.1x2cm

七十を過ぎてから篆刻を習い始めたが、實は其れまで

筆で文字を書いた事など全く無い。小生の文字の下手さ

加減は群を抜いており、自分で書いた文字が數日後に

は自分自身で判讀出來ないと言う有様で、如何ともし難

し悪筆の下手文字である。文字の下手さを形容した詞

に「春蚓秋蛇」と言うのがが有るが、これは『晉書』の王

羲之傳の制に有り、蕭子雲の文字を評した言葉である。

故に、下手と言っても、其のレベルや内容は遙かに高く

、小生如きの下手さ加減を言い表すのは不遜であり、

甚だ憚られるのであるが、他に氣の利いた詞を思い出

出せなかった爲、敢えて使わせてもらい、印篆で刻した

「春蚓秋蛇随意玩刀」(春蚓秋蛇なるも意に随ひ刀を玩

ぶ)である。


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