ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2023、9、29)

縦横・・2.5x2.5cm

頭が惚けている時は、パラパラと漢籍を眺める事にして

いるが、將に卷を開けば平生の友に会う、と言う感じで

忘れた事も思い出す。熟々振り返って見るに、保育園以

來七十歳で大學を離れるまで、六十五年間所謂「學窓」

なる世界に身を置いて來たのである。特段勉彊や學問

が好きだった譯では決してない。正直に言えば寧ろ嫌い

な方であるが、事の成り行き上あれよあれよと言う間に

教壇に立つ事となった。勉彊は嫌いだが漢文を讀む事

は、本質的に己が性分に合っていた様で、以來漢文訓

讀は生活の一部と成った感が有る。古璽文で刻した「文

史是侶」(文史は是れ侶《とも》たり)である。


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