ギャラリー解説
書画
黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2023、11、29) |
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縦横・・2x2cm、2.5x2cm 共に古璽文で刻した二顆で、『論語』陽貨篇に「古の狂や肆 、古の矜や廉、古の愚や直」と有る。己は餘り融通の利か ぬ古くさい變人であれば、古の狂愚であらん事を願って白文 で「肆直」と刻した。亦た杜甫の「戯題王宰畫山水圖歌」に、 作畫の困難さを「十日に一水を畫き五日に一石を畫く」と有 るのを見て思った。漢文訓讀も同じで僅か數字の一句を理 解するのに、十日前後を費やすのは良く有る事で、今も讀 み續けている類書の『藝文類聚』等は、將に「一旬に一句を 解し三旬に一節を解す」と言う、逡巡して熟慮再考の繰り返 しであれば、朱文の回印で刻した「一旬一句」である。 |