ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2023、12、10)

經・・2.4cm

『孫子』謀攻篇に「甘苦を同にし患難を共にす」と有り、金

文で刻した「同甘苦」である。此の一年更には來年にかけ

て、己自身は七十數年も無病で生きいる以上、検査をす

れば何か出てくるであろうと、或る程度は達観して納得は

していたが、恐らく妻には多大な心勞を懸けた事であろう

。四十年以上に渉り、「甘苦を同にした」と言うのは、言葉

上の綺麗事にしか過ぎず、實際妻には「甘」よりも遙かに

多大な「苦」を與え續けて來た事であろう。其れを思えば、

平身低頭で感謝するしか無く、出來れば今後も「同甘苦」

である事を願って止まない。


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