ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陽刻扁額風自用印一顆(現代、AD2023、12、14)

縦横・・2.5x8.2cm

古璽文で刻した「人事蓋棺定」(人事は棺を蓋ひて定まる)である

が、この言葉の典據が不明である。良く言われているのが『晉書

』の劉毅傳であるが、西晉の劉毅傳にも東晉の劉毅傳にも見當

たらず、類似の言葉さえ無い。盛唐の杜甫の「君不見簡蘇溪」と

言う詩中に、「丈夫蓋棺事始定、君今幸未成老翁」と有るのが、

一番近いと思われるが、唐以前の文獻からは検索し得なかった

。要するに人の評価は、死んで棺桶に蓋がされた後に決まると

言う事で、生前に良き評価を得ようなどと考えると、決して良き

結果には成らないであろう。


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