ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2024、3、28)

縦横・・2.5x2.3cm

『韓非子』の説難の一句を甲骨文で刻した、「薄者見疑」と

「厚者爲殺」(薄き者は疑は見《れ》、厚き者は殺さ爲《る》)

である。物事は正しい事が常に是であるとは限らない、正

は必ずしも是に非ずで、折角正しい意見を呈しても、場合

に因っては逆に疑われ、事の内容に因っては殺される事

も有る。正しい事を知るのが難しいのでは無く、其の正し

い事に如何に對處するかが難しいのである。古來日本で

も「じゃれる子犬は可愛いが、纏わり付く子犬は蹴られる」

とも言う。善く善く心に明記すべき言葉である。


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