ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、4、17)

縦横・・2.4x2.4cm

『論語』學而篇の一句を、甲骨文で刻した「本立道生」(

本立ちて道生ず)でる。何事も根本が確立されているか

らこそ、次に進む可き道も生じて來る。しかし、己にとっ

て何が根本かを見定める事は、甚だ難しい、特に若い

時はあれこれ迷って決められない。己自身を振り返るに

研究者然とせねば等と身の程知らずの思いに惑わされ

あれやこれやと行ってはみたが、結局不惑の半ばに至

って、「己は訓讀屋だ」との根本が確立した。以後は訓

讀一筋に邁進し、今に到っている。どう轉んだ所で所詮

己は、漢文の讀み屋以外の何物でも無いのである。


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