ギャラリー解説

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2024、4、20)

縦横・・2.3x2.4cm

『論語』公冶長篇と雍也篇の一句を、それぞれ金文で刻し

た「朽木不可雕」(朽木は雕る可からず)と、「行不由徑」(

行くに徑《こみち》に由らず)とである。例え朽木は彫る事は

出來なくても、何か使い道は有る。同様に人は良き點が必

ず一つは有るものである。其れを見つけて褒めるのが、教

壇に立つ者の本質的務めであると思い、その考えを四十五

年間實行して來た。其れは人様から見ればつまらぬ自己満

足の「徑」に過ぎないだろうが、己にとっては決して「徑」では

無く己自身の「大道」でもあった、と思っている。師に言われ

た言葉「一藝に秀でろ、そしたら世間は放って置かない」と

、人には必ず一藝が有ると信じている。


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