ギャラリー解説

書画

蕃山熊澤伯繼、草書七絶(江戸時代、AD1619〜1691)

紙本肉筆・・縦35cm、横51.7cm

「蕃山」の横に、陰刻「熊澤伯繼」(虫喰と破れで殆ど判読出来ないが、何とか

推測するに)と「了芥之印」の落款が押されている。熊澤蕃山は京都の人で、名

は伯繼(了芥)、字は了介・了海・了芥(或いは字を伯繼ともする)、号を蕃山・

息遊軒などと称し、本姓は野尻氏であるが母方熊澤氏の養子となり、岡山藩に

仕えるが、二十二歳で儒者になる決意をし、中江藤樹に就いて陽明学を学び、

三十七歳で致仕して京に移り、読書と著述の生活に入る。『続近世畸人伝』卷

一に、「致仕後上洛し蕃山了芥と改む」と有れば、本品は、三十七歳以後のも

のであろう。


[ギャラリー一覧へ戻る]