黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆（現代、AD2024、5、6）

縦横・・3x2.4cm

『蒙求』の李陵の一句を古璽文で刻した、「安心知我心悲

」（安んぞ知らん我が心の悲を）と、�ｨ成の一句を甲骨文

で刻した、「如狼牧羊」（狼の羊を牧するが如し）とである。

前漢の李陵と蘇武は、共に匈奴と戰い捕虜と成ったが、

陵は匈奴に止まり武は漢に歸った。其の送別の時に李

陵が蘇武に贈って、「手を携えて河梁に上る、・・・安んぞ

知らん我が心の悲を」と言っているが、この五言八句の詩

が、所謂「五言詩」の嚆矢と言われている。亦た漢の武帝

が�ｨ成を郡守に任じようとした時、公孫弘が諫めて、「其

の治は狼の羊を牧するが如し、民を治めしむる可からず

」と、成の暴虐振りを評している。