ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用遊印一顆(現代、AD2024、5、29)

縦横・・1.5x1.5cm

『禮記』曲禮上の一句を古璽文で刻した遊印で、「毋不敬」

(敬せざること毋れ)である。例え如何なる相手であろうとも

、リスペクトする心を忘れてはならない。相手を敬する所か

ら、禮は始まるのである。不思議な事だが、己は今まで人

を嫌いになった事が無い。無論己とは思考や価値観の異

なる方々も多く居られ、意見の違いをぶつけあって激論し

た事も有ったが、だからと言って其の人が嫌いになる事は

無かった。幼少時代に祖父から「道で會った人にはお前の

方から頭を下げて挨拶しろ、お前は知らなくても向こうはお

前の事を知って居る」と言われた。田舎の神社であれば、

氏子様も千差万別で一一好き嫌いを言っていたら神主な

ど勤まらない。氏子様は如何なる方であれ、有り難い皆様

で、氏子様有っての神社であり神主である。どうも人を嫌い

にならないのは、社家の倅としての習い性の様な氣がする

のである。


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