ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、6、2)

縦横・・3x3cm

金文で刻した、「叱責養心」《叱責は心を養ふ)である。

他者からの叱責や批判は、虚心な氣持ちで聞けば己

の心を涵養する事が出來る。因みに最近の若人は、人

から批判される事を嫌い且つ怖がっている様に見受け

られる事が、多々目に付く。己の若い時を振り返るに

、師から「若い時は言われてなんぼ、言われる内が花

だぞ」と諭された。更に「俺が批判してもお前の身に付

かない、人に言われてこそお前の心に沁みるのだ」と言

われた。以來師に叱責され友に批判され、今に至っては

教え子のT先生から「其處は間違っていますよ」、叱責

批判を受ける事、數限りない。言うなれば、十代後半よ

り延々と叱責批判を受け、其れが己の習い性と成って

いる。しかし、結果として其れが今の己を作り上げてい

れば、叱責批判は誠に有り難いものであると言える。


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