ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、6、5)

縦横・・3x3cm

『詩經』衛風の考槃の一句を、金文で刻した「考槃在澗

」(槃《たのしみ》を考《な》して澗に在り)である。氣の向

くままに山水の間に樂しむ事である。考槃には「槃を考

して澗に在り、碩人之れ寛」と有り、毛傳には「考は成な

り槃は樂なり、山水を夾むを澗と曰ふ」と有る。數十年

前は確かに考槃在澗も有ったが、この二十年來は氣

儘に山水の間をぶらつく事は無い。今では老化現象が

激しく、出かける事自體を億劫に感じる様になった。


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