ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用印一顆(現代、AD2024、6、9)

縦横・・5x3cm

大きくひび割れ線の入った印面を眺めながら、印泥を付

けて押すと其の線が明白に現れる。どうしたら良いのか、

思考を巡らした結果境界線として利用する事にした。ひび

線に沿って印面を三分割し、それぞれに「和」の字を含む

言葉を、各々異なった字體で刻する事にした。『禮記』祭

義篇の語を朱文の甲骨文で刻した「氣」と、『史記』滑

稽傳の一句を、白文の」戰國篆文で刻した「令主人悦」

(主人をして和悦せしむ)と、『老子』第四章の一句を、金

文で刻した「光同塵」とである。今回はひび割れを利用

した実験的なもので、所謂「篆刻」には馴染まないものと

思っているが、老人の樂しみの石彫りであれば、まあ此も

有りかとも思っている。


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