ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、6、12)

縦横・・1.5x6cm

北宋の周敦頤の拙賦の一句を、戰國篆文で刻した「巧

者勞拙者逸」(巧者は勞し拙者は逸す)である。技巧を凝

らす者は苦勞が多くて骨が折れるが、拙い者は氣樂で

氣苦勞が無い、と言う事で、賦には「巧者言拙者黙、巧

者勞拙者逸、巧者賊拙者コ、巧者兇拙者吉、鳴呼、天

下拙、刑政徹、上安下順、風清幣絶」と有る。己の如き

は拙の最たる者であれば、氣樂も氣樂、ミスや失敗も何

の其の、全て善哉善哉と納得しているが、自らを藝術家

と自認し篆刻を藝術的表現活動と認定されている方々

からすれば、阿呆老人の見たくも無い石彫り作業に過

ぎないであろう。しかし、己は其れで十分である、何故

なら石彫り自體を楽しんでいるからである。


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