ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、6、16)

縦横・・5x3cm

『資治通鑑』卷二四九の唐の大中十三年の条に有る、

宣宗を評した言葉で、『舊唐書』に「李の英主、實に惟れ

獻文(宣宗の諡)」と稱された名君で、『通鑑』では「宣宗

は性は明察沉斷、法を用いては私無く、諫に從ひては流

るるが如く、重く官賞を惜しみ、恭謹節儉、民物を惠愛す

」と有る。其の中の一句を印篆で刻した、「用法無私從

諫如流」である。この様な指導者に邂逅する事は殆ど無

くなった。何處の誰とは敢て言わないが、諫を聞いても聞

き流し、法を用いては一見公平の様だが私が見え隠れす

る、まあ其れが民意の反映と言うならば、其の咎は畢竟

己に還って來るものであろう。


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