ギャラリー解説蛟蛟
書画
黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2024、6、17) |
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縦横・・3x2.4cm 唐の白居易の古詩(江樓夜吟元九律詩成三十韻)と、『宋 史』張順傳の言葉を、各々金文で刻した「思入玄」(思は玄 に入る)と、「乘風破浪」(風に乘じ浪を破る)である。今回 は餘り好まないが作字を多用させて頂いた。居易の詩に は「清楚にして音は律に諧ひ、精微にして思は玄に入る」と 有り、幽玄な心境に浸る事を言う。亦た「乘風云々」は、困 難に立ち向かう雄大な志を表した言葉である。殘念ながら 己は、思が玄に入った事も、乘風破浪の志を持った事も 無い。要するに現職時代は、「思入玄」程の自省熟慮をす る程の時間も無く、亦た「乘風破浪」の志を必要とする様な 困難にも出會わなかったと言う事で、平々凡々たる小市民 的生活を送って來たに過ぎないのである。 |