ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、7、8)

縦横・・5x3cm

田舎の従兄弟から連絡が届き、故家の周りはイノシシ

に荒らされまくっているとの事であった。弟が旅だって

から既に數年、己も体調に左右され一年祭も行えず、

せめて三年祭は行うわなければあの世の弟に顔向け

が出來ない、弟が去って以來何回か春は巡って來たが

、今故家に住む者など居ない、孰れは狐狸の住み家と

なるであろう。其の思いを敢えて倒置法で表現し、印篆

で刻した「今誰人住春幾回暮」(今は誰が人か住まん春

は幾回か暮るるに)である。己が生まれ育って十八年

間生活した故家であり、周圍はそれこそ駆け巡った山

野である。決して狐狸の住み家などにはしたく無い、何

とか己の目の黒い内に解決策を見出したいと、願って

いる。


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