ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、7、17)

縦横・・5x3cm

『論語』子路篇の一句を、戰國篆文(三晉篆)で刻した「

見小利則大事不成」(小利を見らば大事は成らず)であ

る。何事も目先の利益を追い求めると、本來的な重要

な事を忘れてしまい、大魚を逃す事になる。テーブルに

置かれた生ビールのジョッキを眺めながら、せめて三杯

ぐらいはと小利が囁きかけるが、其れをぐっと押さえて

一杯で我慢している。この様な小利は分かり易いが、一

見大事が見えない様な小利は、ついつい其れを求めて

しまい、『孟子』に云う「類を知らず」の輩に陥ってしまう、

凡人の悲しさである。


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