ギャラリー解説蛟蛟
書画
黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、8、10) |
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縦横・・5x3cm 己が出來なかった事を四つ並べ、古璽文で刻した「養心 舍欲謹言慎行」(心を養い欲を舍て言を謹み行を慎む) である。心を養う事も良くを棄てる事も出來ず、言は放談 行は好き勝手、此で良く四十五年も大學教員が勤まった ものだと熟々思う。己の能力や才覚で成れた等とは、小 指の先程も思っていない。平成・令和の採用人事であれ ば、落選續きで終わっていただろう。要するに、昭和五十 年と言う時代と、嘗て「西の京都支那學、東の大東漢學」 と喧傳された大東文化大學、其處で學ばれた先生方に 因る教導や思考、其れと己の生き方が、偶然にもシンク ロした結果以外の何物でも無いのである。故に大東には 何が有っても深謝の一言有るのみである。斯く思えば、 己は一生訓讀屋の道を歩む以外には道は無く、亦た其 れも宿縁だと思っている。 |