ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、8、22)

縦横・・5x2.4cm

『元史』耶律楚材傳の一節を、金文で刻した「興一利不

如除一害」(一利を興すは一害を除くに如かず)である。

楚材傳には「一利を興すは一害を除くに如かず、一事

を生ずるは一事を省くに如かず。任尚は班超の言を以

て平平の耳と爲すも、千古の下、自ら定論有り」と言って

いる。確かに目先の一利を求めるよりも、齟齬の有る一

害を除いた方が、物事の本質的解決には成るが、人は

得てして目先の一利に目が向き易いものである。


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