ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2024、8、29)

縦横・・2.4x2.4cm

古璽文(殘念な事に全て作字)で刻した、「滴翠涼蔭」(滴

翠の涼蔭)と、金文で刻した、「友月交風」(月を友とし風と

交わる)とである。「滴翠云々」は高フ滴る木陰を表した言

葉で、「滴翠」は、白居易の満城賦に「雷溪の春濤、珠は壡

壁を撃ちて翠を滴らし、龍門に魚踊り、浪は佛塔に映して

輝を生ず」と有り、「涼蔭」は、『晉書』の潘岳傳に「冬に温

廬有り、夏に涼蔭有り」と有る。亦た「友月云々」は、風流

な世界を表した言葉で、唐の王績の答刺史杜之松書に、「

天に帷し地に席し、月を友とし風と交わる」と有る。白文は

夏の風情を、朱文は秋の風情を表しているとも言えるであ

ろう。


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