ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、9、6)

縦横・3.6x2.6cm

石が無くなって來たので、散歩途中で拾った石を平ら

に削り刻してみたが、そこら辺の石でも何とか彫れる

ものである。『老子』第四十七章の一句を、古璽文で刻

した「不出戸知天下」(戸を出ずして天下を知る)である

。聖人は家を出なくても天下の大勢を察知していると

言う事であるが、今や聖人成らずとも、ラジオだテレビ

だ新聞だネットだと、勝手に情報が飛び込んで來る。

其れを見聞して何か分かった氣分に陥るが、本當に

知ったのであろうか、情報の渦の中で知ったと錯覚を

起こす己自身に、何か空恐ろしいものを感じる。


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