ギャラリー解説蛟蛟
書画
黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、9、15) |
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縦横・5x2.4cm 北宋の孫光憲が編した『北夢瑣言』卷六の言葉を、金文 で刻した「好事不出門悪事傳千里」(好事は門を出ず、 悪事は千里に傳ふ)である。好い事は余り人の口に上 らないが、悪事はあっという間に千里にも及ぶ、と言う 事である。今のネット社會に在っては尚更である。好事 悪事を問わず、人の興味を引く内容であれば、夫々が 己の勝手な思いのコメントを付けて、世界の果てまで駆 け巡る。個人が何を思うかは自由であり、其の権利は保 障されてはいるが、其れを公開した時には如何なる問題 が生ずるかまでの配慮が乏しいのは、些か殘念な氣持 が押さえきれない。「失言は矢よりも早し」とか「駟も舌に 及ばず」とか言えば、發言は將に「三思、三思」が求めら れるであろう。 |