ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用遊印六顆(現代、AD2024、10、8)

縦横・1.8x1.8cm

机の引き出しの奥をかき回していたら、やや歪な1.8センチ

角の石が出て來た。偶々他の事で『論語』を讀み返していた

爲、亦た亦た下らない事を思いついた。『論語』の陽貨篇の十

六」に、「子曰く、古者《いにしえ》、民に三疾有り、今や或は是

れ亡し。古の狂や肆、今の狂や蕩なり。古の矜や廉、今の矜

や忿戻なり。古の愚や直、今の愚や詐のみ」と述べている。

此の一節を利用して、甲骨文で刻した「古狂」と古璽文で刻

した「肆」、金文で刻した「古矜」と印篆で刻した「廉」、戰國三

晉篆で刻した「古愚」と小篆で刻した「直」とである。「古」を削

除し一字づつの「狂肆」「矜廉」「愚直」でも善かったが、何か

面白く無いので二字と一字の組み合わせにしてみた。


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