ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、10、11)

縦横・3.2x3.2cm

『論語』述而篇の七に「子曰く、束脩を行ふより以上、吾は

未だ嘗て誨ふること無くんばあらず」と有る。其の一句を

金文で刻した、「未嘗無誨」(未だ嘗て誨ふること無くんば

あらず)である。教えると言う事所謂教育を生業とした最

初の人物が孔子である。「束脩」とは謝礼の事であり、對

価を取って教える事を職業とした行爲を、孔子自身が明

言した言葉である。「萬世の師表」たる所以も茲に有る。

因みに大東中文の先生方は、授業以外で漢文を讀みた

いと申し出ると、無償で讀書會を開いて下さっていた。其

の傳統は今でも生きており、小生も毎週一回無償の讀書

會を繼續中である。因みに己は、請われれば何處にでも

出かけて無償で漢文を讀む、何故なら漢文を讀むのは、

己にとって樂しい行爲だからである。下手に對価を得ると

、真面目に讀まねばならず疲れてしまう、其れよりも、あ

あだこうだと下らない話をしながら樂しく讀むのが一番で

ある。


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