ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用遊印一顆(現代、AD2024、10、24)

縦横・1.5x1.5cm

『荀子」勸學篇に、「青は之を藍に取りて藍よりも青し、冰は

水之を爲して水よりも寒し」と有る。所謂「出藍の誉れ」の故

事であるが、甲骨文で刻した遊印の「青氷」である。元のも

のより優れている意味である。所で、元のものより劣ってい

る場合は何と言うのであろうか、荀子の言を借りれば、「黒

は之を藍より取りて藍よりも黒く、湯は水之を爲して水よりも

熱し」とでもなろうか、斯く有らば「出藍の誉れ」ならぬ「黒湯

の謗」であろう。己は六十五年近く漢文を讀んではいるが、

未だ「黒湯の謗」は免れ難いのである。


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