ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2024、10、25)

縦横・4.8x1.5cm

甲骨文で刻した、「川歩山壽無時不盡」(川のごとき歩、

山のごとき壽も、時として盡ざるは無し)である。川の様に

滔々と流れて止まる事無き歩みも、山の様に何時までも

變らむ壽も、いずれは盡きてしまう時が來る。この世に永

遠などと言うものは無い。有るとしれば、其れは願望であ

り、或いは我慾に過ぎないであろう。七十五歳は長壽で

は無いが、かと言って短命でも無い。最近「もうそろそろ

良いではないのか」と言う囁きを、もう一人の己が語りか

ける、いよいよ終わりが近づいた自覚症状であろうか。


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