ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、11、12)

縦横・2.4x2.4cm

『詩經』小雅常棣の一句を、金文の回印で刻した「外禦其

務」(外は其の務《あなどり》を禦ぐ)である。例え兄弟が

身内で爭っていたにしても、外部からの侮りに對しては、

兄弟力を合わせて立ち向かい禦ぐ、と言う事である。兄

弟で爭うと、得てして外から其處につけ込む輩が現れる

ものである。兄弟や親子の爭いは、そこそこにしておか

ないと、家族や一族を破滅に導く事も、起こりかねないの

である。「四海皆兄弟」とも言えば、兄弟は仲良くするに

如くは無しである。己は仲良くしたくても、たった一人の弟

は、此の愚兄を殘して先に旅だった、ああしておけば良か

った、こうしておきたかった等々、悔悟だけが去來する。


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