ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2024、11、30)

縦横・3x2.5cm

『孟子』の粱惠王上と萬章下の一句を、各々金文で刻した

「直不百歩耳是亦走也」(直だ百歩ならざるのみ、是れ亦た

走《にぐ》るなり)と、回印の「用上敬下」(上を用って下を敬

す)とである。「直云々」は有名な故事の五十歩百歩の話で

、五十歩で逃げようが百歩で逃げようが、逃げた事には變

わりないと言う事である。人に言われてしようが、自らの判

斷でしようが、行った事には變わり無く、其處には何某か

の自己責任が付き纏う。「用云々」は、上の立場でも常に

下の者を尊敬して對應する事が、賢者を手に入れる方途

だと言う。例え地位が高くても、驕り高ぶっていては良い事

等何も無い。


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