ギャラリー解説
書画
秦山土方久元、行書七字(幕末維新、AD1833〜1918) |
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紙本肉筆・・縦124.5cm、横29.5cm 「大正三年九月正二位久元書」の下に、陰刻「土方久 元」と陽刻「秦山」の落款が押されている。土方秦山は 土佐の人で、名は久元、字は?、号を秦山と称し、土 佐勤皇党に参加し、藩命に因って上洛し、三条実美の 信を得て学習院御用掛となり「七卿落ち」に随行し、中 岡慎太郎と共に薩長同盟に尽力し、維新後は明治天 皇に信任されて宮内大臣・宮中顧問官・枢密顧問官 などを歴任した伯爵で、大正初期には「生きたる勤皇 討幕史」として有名で、幕末の様子を描いた『回転実 記』を著している。かの『銭形平次』の作者野村胡堂も 報知新聞記者としてインタビューし、その修羅場を潜っ た迫力に肝を冷やしたことを記している。彼は、大正 から昭和にかけて、築地小劇場を拠点に新劇運動を 興した演出家、土方与志(久敬)の祖父でもある。 |