ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2024、12、9)

縦横・2.1x2.1cm

『漢書』枚乘傳の一句を、古璽文で刻した「霤穿石」(霤

《あまだれ》石を穿つ)である。枚乘傳には、「泰山の霤

は石を穿ち、單極の綆は幹を斷ず」と有る。小さな事で

もこつこつと續けていれば、最後は大きな事を爲すと言

う意味である。己も愚直に六十五年以上漢文を讀み續

けてはいるが、とても石を穿つには至っていない、精々

ちいさな凹みを付けた程度であろう。己にとって訓讀は

一生の作業であり修練でもある。


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