ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2025、1、6)

縦横・5x2cm

『詩經』大雅桑柔の一句を、金文で刻した「人亦有言進

退維谷」(人亦た言へること有り、進退維《こ》れ谷《き

わ》まれりと)である。若い時は、臨機應變に進退を使

い分けて來たが、人生もこの歳になると帯など無い。

退いた其の時が終わりである、故に進み續けねばなら

ないのである。何が待ち受けていようとも、進んで進ん

で、進みながら倒れよう。既に先の見えた老人には關

係無い事だが、我が母校が人様からこの様な言葉を

投げかけられないのを、心から願って已まない。中國

學は、偉大な永遠不滅の人間學である。


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