ギャラリー解説蛟蛟
書画
黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、1、19) |
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縦横・5x2.5cm 一月七日の風習と言えば、七草粥が有名であるが、『四 時纂要』の正月鬼鳥払の風習を、金文で刻した「鬼鳥過 行人家打戸」(鬼鳥過り行き人家戸を打つ)である。鬼鳥 は具体的に不明であるが、此の鳥の血や羽毛が人家に 落ちると凶であり、人々は七日の夜に家の戸や土間を 叩き、犬に吠えさせたりして音を出し、追い払うと言う風 俗が有る。日本では見られないが、七草囃子の中に、其 の一端が殘されている様に思われる。小生も子供時代 に行ったが、神棚の前にまな板を置き、其の上に七草を 並べ包丁の背しゃもじで叩き、音を出して詠った、「七 草なずな唐土の鳥が日本の國に渡らぬ先に七草叩い てヤッホッホー」と、この唐土の鳥とは、恐らく鬼鳥の事 であろう。最近の事は次から次へと忘れて行くが、何故 か幼少時代の事は、實に下らない事まで鮮明に覚えて いる。 |