ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2025、5、28)

縦横・5×3cm

金文で刻した、「無冒畔心不越樽俎」(畔を冒すの心無

く樽俎を越えず)である。己の職分を守り他人の職権を

冒す事が無い様に心懸け、己の分を辨えずしゃしゃり

出て他人の権限の中に立ち入る事はしない、と言う内容

の言葉である。此は、『春秋左氏傳』襄公二十五年に有

る、「行いて思を越ゆる無し、農の畔有るが如し、其の

過は鮮し」の故事と、『荘子』逍遙遊に有る、「庖人庖を

治めずと雖も尸祝は樽俎を越えて之に代らず」の話に

基づいて、二つを合わせた言葉である。


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