ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、8、11)

縦横・2.6×2cm

『後漢書』郭太傳の一句を、古璽文で刻した「斗筲之役

」(斗筲の役)である。取るに足らない仕事のことで、「斗

筲」は、僅かな量を表す言葉である。郭太傳には、「大丈

夫、焉《いずく》んぞ能く斗筲の役に處らんや」と有り、『

論語』の子路篇には、「斗筲の人何ぞ算ふるに足らんや

」と有る。己なんぞは所詮十把一絡げの斗筲の人にしか

過ぎず、六十年以上漢文を讀んでいるとは雖も、人様

から見ればそれとて斗筲の役に過ぎないであろう。


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