ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2025、8、18)

縦横・2.9×1.7cm

『法言』學行篇の一語を、戰國篆文で刻した「金口木舌

」である。言論で大衆を啓蒙し社會を指導する事を言っ

た言葉である。學行篇には、「如し將に復た其の説く所

を駕《つた》へんとせば、則ち諸儒をして金口いして木舌

たらしむるに若くは莫し」と有る。己は母校と恩師から受

けた大東訓讀の技術と其の面白さを、何とか後輩達に

傳えようと努力はして來たが、殘念ながら己の力量不足

で、金口木舌たり得なかった。誠に不遜の極みではある

が、若い時から訓讀は「聞かせる訓讀」を、論文は「讀

ませる論文」を、目指していた。


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